外壁の色あせやひび割れが気になってきたけれど、塗り替えは100万円前後かかることも多く、「補助金や助成金で安くならないかな」と考える方は多いと思います。
結論からいうと、外壁塗装だけを対象にした国の補助金は、2026年時点ではありません。ただし、お住まいの市区町村の助成金や、断熱工事と組み合わせる国の補助金を使えば、費用を抑えられる場合があります。
この記事では、外壁塗装で使える可能性がある制度と、申請で失敗しないための注意点をまとめます。
この記事で分かること
- 外壁塗装に国の補助金が使えるケース・使えないケース
- 市区町村の外壁塗装助成金の探し方と、よくある条件
- 助成金を使うときの申請の順番と注意点
- 補助金がなくても塗装費用を抑える方法
外壁塗装で使える補助金・助成金は大きく3種類
| 種類 | 外壁塗装だけで使える? | ポイント |
|---|---|---|
| 市区町村の助成金 | ◯(地域による) | 遮熱・断熱塗料を使う塗装や、地元業者を使うリフォームが対象になりやすい |
| 国の省エネリフォーム補助金 | ×(塗装のみは対象外) | 外壁の断熱改修や窓の断熱と組み合わせる工事が対象 |
| 火災保険 | △(災害による損傷のみ) | 台風・雹(ひょう)などで傷んだ部分の補修。経年劣化は対象外 |
1. 市区町村の外壁塗装助成金【いちばん使いやすい】
外壁塗装で現実的に使いやすいのは、お住まいの市区町村が独自に行っている助成金です。名前は自治体によってさまざまで、「住宅リフォーム助成」「省エネ改修補助」「ゼロカーボン住宅補助」などの中に、外壁塗装が含まれていることがあります。
対象になりやすい工事
- 遮熱塗料・高反射率塗料を使った外壁・屋根の塗装(夏の室温上昇を抑える省エネ目的)
- 断熱塗料を使った塗装
- 市内の業者に依頼する住宅リフォーム全般(地域の経済対策が目的のもの)
- 空き家の改修や、子育て世帯・三世代同居のためのリフォーム
たとえば東京都内では、多くの区市で遮熱塗装や高反射率塗装への助成制度があるとされています。地方でも、市内業者を使ったリフォームに工事費の一部を補助する自治体は少なくありません。
よくある条件
- その市区町村に住民登録があり、自分が住んでいる家であること
- 市税を滞納していないこと
- 工事の契約・着工より前に申請すること(ほとんどの制度で必須)
- 市内に事業所がある業者に依頼すること
- 決められた性能の塗料(日射反射率などの基準)を使うこと
補助額は「工事費の1割〜2割程度、上限は数万円〜20万円程度」という形が多く、予算がなくなりしだい終了したり、申込みが多いと抽選になったりします。多くの自治体は4月に新年度の受付を始めるため、春の塗装を考えている方は早めに確認しておきましょう。
自分の地域の助成金の探し方
- 「〇〇市 外壁塗装 助成金」「〇〇区 遮熱塗装 補助」で検索する
- 市区町村のホームページで「住宅リフォーム」「省エネ」「環境」のページを見る
- 見つからなければ、市役所の建築・住宅担当や環境担当の窓口に電話で聞く
- 地元の塗装業者に「使える助成金はありますか」と聞く(申請に慣れた業者も多い)
2. 国の省エネリフォーム補助金【断熱工事とセットなら】
2026年は、国の「住宅省エネ2026キャンペーン」で省エネリフォームへの補助金が出ています。ただし、これらは断熱性能を上げる工事が対象で、外壁の塗り替えだけでは対象になりません。遮熱塗料を使った塗装も、原則として対象外です。
みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)
外壁に断熱材を入れる・外張り断熱にするなど、外壁の断熱改修は補助の対象になり得ます。補助を受けるには窓の断熱改修が必須で、外壁に面した部屋で一定の断熱改修を行うことが条件です。
- 補助上限:平成3年以前に建てた家は最大100万円、平成4年〜平成28年に建てた家は最大80万円(工事内容によって異なる)
- 登録された事業者が申請手続きを行います
外壁を張り替えたり、外張り断熱と塗装を同時に行ったりする大がかりな工事なら、検討する価値があります。
長期優良住宅化リフォーム推進事業
住宅の性能を総合的に高めるリフォームに対して、工事費の一部(これまでは補助率1/3)が補助される国の制度です。事前に住宅の点検(インスペクション)を行い、外壁の断熱や劣化対策などの性能向上工事を行うことが条件で、塗装だけでの利用は難しいと考えてください。
2026年の国の補助金は締切が近づいています
住宅省エネ2026キャンペーンは、予約の締切が2026年11月16日、交付申請の締切が12月31日(予算がなくなりしだい終了)です。2027年度も同じような事業が予算要求されているので、来年の工事を考えている方は、新しい事業の発表を待つのも手です。詳しくは最新のリフォーム補助金まとめをご覧ください。
3. 火災保険【台風や雹で傷んだ場合】
補助金ではありませんが、台風・強風・雹・雪などの自然災害で外壁が傷んだ場合は、加入している火災保険で補修費用が出ることがあります(「風災」などの補償がついている場合)。
- 対象は災害による損傷だけで、年数がたって色あせた・ひび割れたといった経年劣化は対象外です
- 被害から3年以内など、請求できる期限があります
- 「保険金で無料で塗装できます」と勧誘する業者とのトラブルが増えています。保険の請求は自分で保険会社に連絡するのが基本です
助成金を使うときの申請の流れと注意点
自治体の助成金は、だいたい次の順番で進みます。
- 制度の確認:対象工事・塗料の条件・受付期間・予算の残りを確認
- 業者探しと見積もり:条件に合う業者から見積もりを取る
- 申請:見積書・工事前の写真・図面などを付けて申請(契約・着工の前)
- 交付決定:通知が届いてから契約・着工
- 工事・完了報告:工事後の写真や領収書を提出
- 助成金の受け取り:完了報告の審査後に振り込まれる
よくある失敗
- 先に契約・着工してしまい、助成金が受けられなくなった
- 予算が早く終わり、申請が間に合わなかった
- 依頼した業者が市外の業者で、条件に合わなかった
- 使った塗料が、制度の性能基準を満たしていなかった
- 「助成金が使えるので今すぐ契約を」と急かす業者と契約してしまった
補助金がなくても外壁塗装の費用を抑える方法
助成金の額は数万円〜20万円程度のことが多いのに対し、外壁塗装の見積もりは業者によって数十万円の差が出ることもあります。費用を抑えるうえで一番効くのは、複数の業者から見積もりを取って比べることです。
- 相見積もりを取る:最低でも2〜3社。塗料の種類・塗る回数・足場代などの内訳を比べる
- 屋根と同時に工事する:足場代(15万〜25万円程度かかることが多い)が1回で済む
- 耐用年数の長い塗料を選ぶ:初期費用は上がっても、塗り替えの回数が減れば長い目で見て安くなる
- 劣化が進む前に塗る:ひび割れや雨漏りが進むと、下地の補修費が高くなる
見積もりを取るときに「この地域で使える助成金はありますか」と聞けば、制度に詳しい業者かどうかも分かります。
坪数別・塗料別の相場や見積もりの内訳は、外壁塗装の費用相場はいくら?で詳しく解説しています。
まとめ
- 外壁塗装だけを対象にした国の補助金は、2026年時点ではない
- 使いやすいのは市区町村の助成金。遮熱・断熱塗料や市内業者への依頼が条件になりやすい
- 国の補助金は、外壁の断熱改修や窓の断熱とセットの工事なら対象になり得る
- 台風などの災害による損傷なら、火災保険が使えることもある
- 助成金は契約・着工の前に申請。そして費用を抑えるには相見積もりが一番効く
※この記事は2026年11月4日時点の情報をもとにしています。補助金・助成金の内容や受付状況は年度や自治体によって変わるため、申請前に必ず各制度の公式情報をご確認ください。
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