身近にあるサッシの中でもっともポピュラーなのがアルミ製のサッシです。
熱伝導率の高いアルミ製のサッシはその断熱性の低さから新築住宅で使われることは少なくなりましたが、まだまだ現役で使われていることの多いサッシです。住宅以外にも、オフィスや学校、店舗などでも多く使用されています。
一見錆びにくくメンテナンスの必要が少ないように思えるアルミサッシですが、錆と無関係ではありません。
アルミサッシも錆びる
アルミは他の金属よりも錆びにくいため、アルミサッシは錆びないというイメージを持っているヒトも多いです。しかし、アルミサッシも手入れをしなければ錆びてしまいます。
アルミサッシが錆びる原因は、汚れと水分です。
ホコリやスス、潮風や砂や薬品などの汚れが付着したところに水分が加わると、水に汚れが溶け出します。その液体とアルミの間で弱い電流が発生することがあり、それが錆の発生に繋がるのです。
家の中でもっとも錆びやすいのが給湯器近くのアルミサッシです。給湯器からの排ガスと水分により、アルミが非常に錆びやすくなります。
アルミサッシの周囲の素材にも注意が必要です。例えば木材が使われている場合、錆防止のための塩素イオンがかえって錆の要因になる場合もあります。強アルカリ性のもの、例えばモルタルやセメントも錆の原因になります。
他の金属が錆の原因になることもあります。銅などがアルミに触れると、接触面に弱い電流が発生し、これも錆の原因になります。
アルミサッシのお手入れ方法
普段のお手入れ
普段のお手入れは水拭きでOKです。特別なことは必要ありません。水で濡らした雑巾で拭くだけで十分です。レールの上など頑固な汚れがある場合は歯ブラシなどを使うと良いです。
どうしても水拭きで取れない汚れがある場合は、中性洗剤を薄めたものを用いましょう。
結露などで水滴がついた場合はこまめに拭き取るようにします。濡れたままにしておくと錆だけでなくカビの原因にもなったり、窓の周囲の壁が痛む原因になったりします。
アルミサッシをピカピカにするには?
研磨剤の入っていないワックスを使用すれば、まるで新品のときのようにアルミサッシが綺麗になります。間違っても、研磨剤入りのものは使わないようにしましょう。傷がついて見た目が悪くなるだけでなく、錆びやすくなってしまいます。
手入れの頻度は?
結露などの水滴は随時拭き取る必要があります。
その他目立つ汚れに気がついたらマメに掃除するようにすればサッシを長持ちさせられるでしょう。
ただ、窓の内側の汚れには気がつくことができても、外側の汚れとなると汚れていても分かりませんし、場所によっては掃除も大変です。
窓の汚れは外側の方が多く付きやすく、水分がつく機会も多いです。アルミサッシを錆びさせないようにするためには、外側の掃除をしっかりすることが大切になります。
窓の外側の掃除やレール部分のお手入れについて、どのぐらいの頻度を必要とするかは周囲の環境によります。
海辺や潮風の当たる環境ならば2ヶ月に一度は拭き掃除が必要です。工業地帯や幹線道路沿いなど空地中のチリ・ホコリが多い地域ならば3、4ヶ月に一度お手入れをしましょう。特に車通りの多くない住宅地であれば半年に1度程度の掃除で十分です。
アルミサッシが錆びてしまったときは?
万が一、アルミサッシが錆びてしまったときは錆を取るか、塗装をするかのどちらかになります。
錆を取る
金属たわしや耐水ペーパーを使用すれば、錆をこすり取ることができます。
基本的にはこの方法で錆に対処するのが一般的です。
まずはたわしか目の荒い耐水ペーパーに水をつけて、錆を削り取ります。こするときはアルミの目に装用にこすりましょう。広い範囲をこするのではなく、錆のある部分だけをこするようにした方が仕上がりも綺麗です。錆が取れたら、目の荒い耐水ペーパーで仕上げます。
塗装
アルミの上に塗装をすればこれ以上錆びることを防げるようになります。
アルミへの塗装は難しく簡単に剥げてしまうため、以前はあまり行われていませんでしたが、塗装技術の向上や塗料の開発によりアルミの塗装も簡単に行えるようになりました。
業者に塗装を依頼しても、サッシそのものを交換するよりも安価で済みます。自分で塗装することも可能ですが、その場合はムラになりにくいスプレータイプの塗料がおすすめです。
アルミサッシの手入れ
錆に強く手入れの必要がなさそうなイメージのあるアルミサッシですが、汚れと水分が原因で錆びることもあります。サッシが錆びてしまうと見た目が悪いだけでなく、機能も低下します。
手入れそのものは特別なものではありません。水洗いをしたり、水をつけた雑巾で絞ったりするだけでOKです。手入れの頻度は窓のある環境によって違いますが、海辺など潮風の当たる地域ではこまめな掃除が必要になります。
適切な手入れでアルミサッシを長持ちさせましょう。
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