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省エネ改修(断熱リノベ、次世代建材)でもらえる補助金と条件は?

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2020.09.15

大規模なリフォームや改修工事には多額の費用がかかりますが、補助金制度も充実しています。制度を上手く活用し、快適に過ごせる我が家にしていきましょう。
住宅をリフォームする際に、断熱性が向上した場合は「高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業」の対象となります。支給額は2020年度の場合、最大で120万円です。

高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業とは?

リフォーム工事によって断熱性を向上させたり、省エネ設備を導入したりした場合に補助金がもらえる制度です。
断熱改修では、高性能建材を使用した断熱材工事、窓枠や窓ガラスへの交換などが可能で、窓のみのリフォームでも制度の対象となります。
高性能設備導入の場合、戸建住宅のみが対象となります。家庭用蓄電システムの導入や、家庭用蓄熱設備の導入などができます。

断熱リノベでは、15%の省エネ効果が見込まれる断熱材や建材の使用が条件となっています。高い省エネ効果が見込まれるため、毎月の電気代やガス代の節約も期待できます。もちろん、室内の温度差や湿度変化が小さくなり、快適に過ごしやすくなります。
また、断熱性の向上は結露や湿気を抑える効果もあり、カビを防止したり、住宅寿命を延ばしたりする効果もあります。

補助金の対象者は?

補助金を申請できるのは、戸建住宅の場合、個人の住宅の所有者または所有予定者です。
集合住宅の場合、個別改修の場合は戸建てと同じく住宅の所有者がそれを予定している人になります。全戸改修の場合は管理組合の代表者がまとめて申請します。

補助金の金額は?

戸建住宅:最大120万円/戸(窓のみの場合は最大40万円)
集合住宅:最大15万円/戸

対象別の補助額

高性能建材(ガラス、窓、断熱材):材料費と工事費の1/3以内、最大120万円/戸(窓のみの場合は最大40万円)
家庭用蓄電システム:材料費の1/3以内、2万円/kwhまたは20万円のいずれか低い金額
家庭用蓄熱設備:材料費と工事費の1/3以内、上限5万円/台

家庭用蓄電システムと家庭用蓄熱設備は高性能建材を使った断熱工事とは別に補助されます。ただし、高性能建材に対する補助金額よりも、蓄電システム・蓄熱設備への補助額が少ないことが条件です。そのため、断熱工事を行わず、蓄電システム・蓄熱設備のみを導入する場合は断熱リノベの補助金対象となりません。注意しましょう。

補助金の対象となる工事・製品は?

断熱リノベの場合、高機能建材の購入費と工事費、家庭用蓄電システムの購入費、家庭用蓄熱設備の購入費と工事費が対象です。蓄電システムの工事のみ補助対象外となっています。

また、使用できる製品にも決まりがあります。SIIに登録された新品でなければなりません。登録製品はインターネットで確認できます。

補助要件

●基本事項
断熱リノベで補助金をもらうためには、ただ単に断熱工事をするだけでなく、要件を満たした上で申請する必要があります。

まず、要件詳細に則って既存住宅の断熱改修を行うこと、使用する製品は補助対象製品として登録されたものを使うことが必要です。
契約も工事開始(解体や仮設足場も含む)交付決定通知書に記載された通知日以降に行うように定められています。
そして、工事が終わったあとは完了実績報告書を期限内に提出しなければなりません。

●一定以上の省エネ性の向上
断熱リノベによって15%以上の省エネ効果を達成することも条件です。
省エネ効果はリフォーム部分の床面積の割合から計算します。

●改修場所
就寝中を除き、日常生活で滞在時間が長い居間などを中心に工事することが求められます。
改修後の快適さや光熱費節約の効果から考えても、効率的に改修をするなら要件の通り滞在時間の長い部屋を中心に改修を行うべきでしょう。

また、天井を改修する場合は、屋根直下の天井と外気に接する天井全てを改修することが必要です。

●窓の改修
既存窓枠の上に新しい窓を取り付けるカバー工法窓枠、外窓の交換、内窓の取り付け、ガラス交換が対象です。

●蓄電システム・家庭用蓄熱設備への補助
家庭用蓄電システム・家庭用蓄熱設備の補助には、太陽光発電システムなどの再生可能エネルギーのシステム(10kw以下)が設置されていること、2021年3月末までに固定価格買取制度(FIT)の契約が終了することの2点が条件となります。

◯工事業者
使用製品には指定がありますが、施工する業者について指定はありません。ただし、補助金交付停止措置や、指名停止措置を受けている場合は除きます。

補助金をもらうためには、決まった製品・ルールに則って断熱リノベを行う必要があるため、工事を依頼する前に対応可能かどうか、これまで対象工事を行った経験があるかどうか確認すると安心です。

◯スケジュール
一次公募:公募期間5/11~7/17、工事期間~12/11
二次公募(予定):公募期間8/17~9/30、工事期間~2021/1/15

◯審査
断熱リノベの補助についてはあらかじめ設けられた基準をもとに先着順で行われます。そのため、公募期間内でも予算上限に達した場合はその時点で公募終了となります。

◯他の補助金との併用について
一つの工事、一つの部位につきもらえる補助金は一種類までです。同じ工事で補助金を二重にもらうことはできません。ただし、部位が違えば他の補助金を申請し、補助の対象とすることは可能です。
また、複数の補助金を申請する場合、全ての補助金について交付決定通知書が届くまで工事を開始することはできません。完了報告期限まで日程に余裕がない場合は注意しましょう。

次世代建材改修でもらえる補助金と条件は?

大規模なリフォームや改修工事を行う際に活用したいのが、様々な補助金制度や減税措置です。工事にかかる金額が大きなぶん、補助金の金額もまとまったものになっています。リフォームの計画を建てる前に、どんな制度があり、どんな条件が必要なのか確認しておきましょう。

住宅をリフォームする際に、特定の建材を使用すれば「次世代省エネ建材支援事業」の対象となります。支給額は2020年度の場合最大で200万円です。

◯次世代省エネ建材支援事業とは?
次世代建材に指定されている建材を使用し、断熱性を高め、省エネ効率を向上させる工事を行った場合に
補助金がもらえる制度です。

改修工事では、短期間で室内から施工できる断熱材と下地が一緒になった断熱パネルを使った工事か、潜熱蓄熱建材という室内温度の変動を抑えられる素材を使った工事が行われることが主な条件となっています。
その他にも、窓や断熱材、ドアの改修、調湿建材の使用も対象となります。

次世代建材改修最大の特徴は、家に住みながら工事しやすいということです。
補助金をもらう条件に最低改修率は定められておらず、一部屋だけの工事でも補助金の対象となります。また、断熱パネルは短期間での施工が可能で、住みながらリフォームを行いやすいです。

◯補助金の対象者は?
次世代建材改修の場合、個人の住宅の所有者と予定者だけでなく、賃貸住宅の所有者と予定者も対象となります。

◯補助金の金額は?
戸建住宅:20~200万円/戸
集合住宅:20~125万円/戸

補助率は補助対象経費の1/2まで、補助対象経費は一住戸あたり40万円以上が条件です。

◯補助金の対象となる工事・製品は?
対象となるためには断熱パネルか潜熱蓄熱建材が必須で、この2つのどちらかを導入した場合、断熱材・窓・玄関ドア・調湿建材も補助の対象となります。

また、次世代建材事業の対象となる製品はSIIに登録された製品のみです。施工業者にきちんと補助の対象となる製品を使うよう、あらかじめしっかり伝えておきましょう。
対象製品についてはWEBで確認することも可能です。

補助事業では、リフォームに必要な対象製品の購入費とその設置にかかる工事費用が対象です。

◯対象となる次世代建材の例
●断熱パネル
断熱パネルは断熱材と下地が一緒になった建材です。必要な部分に張り込むだけでその部分の断熱性を高まることができ、工事も短期間で完了します。必要な部屋だけに工事をすることも可能です。

●潜熱蓄熱建材
潜熱蓄熱建材とは、17℃~28℃の熱を吸収・放出する性質のある素材を使った建材です。暑い時期には熱を吸収し、寒い時期には暖かさを保つ効果があります。年間を通して快適な温度を維持しやすくなる効果があります。

●窓
外窓を交換したり内窓を追加したりすることで断熱性を高めます。部屋の温度が外気温に左右されにくくなり、快適性・省エネ性が大幅に向上します。
後期が比較的短く、すぐに工事の効果を実感できます。

●断熱材
床化天井への断熱材工事が補助の対象です。断熱材によって、夏は涼しく冬は暖かく過ごせるようになります。

●調湿建材
湿度が高い時は湿気をとりこみ、反対に湿度が低い時は水分を放出するのが調湿建材です。暖房などで結露ができるのを防ぐ効果もあり、カビやダニ対策にもなります。

●防災ガラス窓
断熱性に防災性もプラスされた高機能な窓ガラスも対象です。

●玄関ドア
玄関ドアも意外と熱の出入り口になりやすいポイントです。断熱効果の高いドアに交換することで、足元の冷え込みや玄関から続く廊下の冷えなどを軽減できます。

◯補助要件
●基本事項
次世代省エネ建材支援事業で対象となるためには、決まった要件を満たしで工事を行わなくてはいけません。
まず、工事を行う前に申し込みを行い、交付決定通知書が工事を始める必要があります。リフォームの際には前述の通り、定められた製品を使わなくてはなりません。そして工事完了後は期日までに報告書を提出する必要があります。これらを満たして初めて補助金を受けとることができます。

●断熱パネル
断熱パネルの場合、室内側から施工する断熱パネルであることが条件です。床下や壁の外側、天井裏から施工するものは対象外です。
また、施工範囲に居室、玄関、トイレ、浴室、洗面脱衣所のどれか一室を含むこと、そして床、天井、壁のうち一部位一面に施工されていることも必要です。

●潜熱蓄熱建材
潜熱蓄熱建材の場合、原則居室が施工範囲に含まれていることが条件です。加えて、以下の3点いずれかに該当する部屋である必要があります。
・断熱性等級4以上などの平成11年省エネ基準以上の断熱性が確保された部屋
・次世代省エネ建材支援事業で床、天井、壁の一面以上と窓ガラスを断熱改修する部屋
・SIIの補助を受けた断熱改修関する支援事業で床、壁、天井の一面以上と窓かガラスを断熱改修したことのある部屋

また、床面積あたりの蓄熱量が192kj/㎡以上であり、施工された製品の総厚みが25mm以内でなければなりません。

●断熱材、窓、玄関ドア、調湿建材について
断熱パネル、潜熱蓄熱建材の工事を行った場合、断熱材、窓、玄関ドア、調湿建材の工事も補助の対象とすることができます。

●断熱材
外気に接する床、天井のみが対象です。壁への断熱工事は対象外となります。

●窓
・カバー工法窓
既存の窓枠の上に新しい窓を取り付ける工法の窓です。

・外窓(防火仕様)

・内窓
既存の窓枠をそのままに、内側に窓を追加するタイプの窓です。

・防災ガラス窓
カバー工法か外窓が対象です。内窓は対象外となります。

●調湿建材
室内側から施工するタイプのみが対象です。また、内装仕上げは調湿効果を妨げない施工である必要があります。吸放湿を妨げる塗装を行ったり、湿気を通さないシートを上から張ったりした場合は対象外となります。

◯工事業者
使用製品については認定を受けたものである必要がありますが、リフォーム業者については指定されていません。補助事業に対応している業者であればすきな業者を選んで大丈夫です。ただし、過去にトラブルなどをおこし補助金交付停止措置や、指名停止措置を受けている場合はNGです。

◯スケジュール
一次公募:公募期間5/11~7/17、工事期間~12/11
二次公募(予定):公募期間8/17~9/30、工事期間~2021/1/15

◯審査
審査は申し込み順に行われます。公募の期間内であっても応募多数で予算上限に達してしまった場合はその時点で公募終了となります。注意してください。

◯他の補助金との併用について
次世代省エネ建材支援事業に応募していた場合でも、他の補助金に申し込むことは可能です。
ただし、同じ工事に対して適用できるのは一つの補助金だけで、一つの工事で複数の補助金をもらうことはできません。他の補助金ももらいたい場合はそれぞれの条件をよく確認しながら、どの部位をどの補助金の対象とするか振り分けましょう。
もう1点注意しておきたいのが、工事開始のタイミングです。複数の補助金に申し込んだ場合、全ての交付決定通知書が届くまで工事が開始できません。急ぎの場合は要注意です。

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