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フローリングの種類とお手入れ方法

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2018.04.22

フローリングの床は住宅の床としては最もメジャーな存在です。
とっても身近な存在のフローリングですが、正しい方法で手入れをしなければ綺麗に長持ちさせることはできません。
今回はフローリングの種類とその特徴、そこから分かる最適なお手入れ方法について紹介してゆきます。

フローリングどんな床材?

フローリングは木からできているため、人工素材のものに比べて環境の変化に影響されやすいという特徴があります。

例えば、フローリングには調湿効果がありますが、裏を返せば湿気を吸いやすい素材だということです。フローリングは夏場や梅雨時の湿気と高温にさらされることで伸び、冬場の乾燥と寒さによって縮みます。伸縮によってフローリングに隙間ができたり、音がなったりすることもあります。

季節の変化による緩やかな変動であれば問題ありませんが、急に水気を多く含んだり、部分的に強く暖められたりするのには弱いです。水拭きや水濡れはフローリングが痛む原因になります。また、床暖房やホットカーペットの使い方にも注意が必要です。

フローリングは日光など紫外線の影響も受けやすいです。時間がたつにつれ、変色したり退色したりします。こうした風合いの変化は自然素材ならではでしょう。
ただし、強い紫外線に長時間さらされると痛みも早くなります。直射日光の当たる窓辺にはカーテンをつけるかカーペットを敷くと良いでしょう
どうしても退色が気になるのであれば、表面に退色しないよう加工されたフローリングを選びましょう。

フローリングのタイプ

フローリングの種類は複合フローリングと単層フローリングに分けられます。

複合フローリング

合板フローリングと呼ばれることもあります。

木を薄く削ったものを重ねて作ったフローリングです。重ねてあるため丈夫でそりや歪みに強く、湿度原価による伸縮も少ないです。

複数の素材を組み合わせて作るため、塗装のバリエーションとあわせて機能を追加しやすいのも複合フローリングの特徴です。
傷に強いものや汚れにくいもの、クッション性に優れたものや床暖房に対応したフローリングもあります。表面の加工次第では無垢フローリングのような見た目にすることもできます。

素材や加工の種類が豊富なため、値段もお手軽なものから高級なものまで様々です。

最近では表面に樹脂シートを貼りつけた、より高機能なものやデザイン性に優れたものも登場しています。印刷技術の向上により、本物の木と見分けがつかないようなものや、大理石のような見た目のものもあります。
樹脂加工を施したフローリングは丈夫で耐久性があるため、マンションなどでも多く用いられています。

単層フローリング

無垢フローリングと呼ばれることもあります。
一枚の木を薄く切ったものを使用するフローリングです。木の風合いを強く感じることのできるフローリングです。自然志向の住宅でよく使われています。
価格はやや高めです。

木の板をそのまま使っているため、素材の特徴が強くでます。調湿機能に優れていますが、その分湿度変化や温度変化による伸縮が大きいです。経年劣化による退色もおきやすい素材で、見た目の個体差も大きくなります。

木材の特徴を感じやすいのも単層フローリングの特徴の一つです。スギ材やヒノキ材は柔らかく傷がつきにくいですが、裸足で歩いた時の感触がよく、ころんだ時の痛みも軽減されます。一方ナラ材やブナ・オークなどの単層フローリングは硬く、傷がつきにくいです。

フローリングを分類する上でもう一つ重要なのが表面の加工です。フローリングの塗装は大きく自然塗料をウレタン塗料の2つに分けられます。
塗装は見た目だけでなく、表面の保護や機能性の点でも重要です。

ウレタン

住宅に使われるフローリングで最もポピュラーな塗装です。
フローリングの表面に薄いウレタン塗膜を作ることで、艶を生み出し、傷や汚れから木材を守ります。
丈夫なだけでなく手入れも簡単で使いやすいフローリングです。

自然塗料

オイルや蜜蝋ワックスなどで塗装することもあります。ウレタン塗料に比べて木に温かみや風合いを感じやすいのが特徴です。

中には無塗装のフローリングもありますが、汚れやシミがつきやすく、傷んだり不衛生になったりしやすいです。何らかの形で表面を保護したほうが安心です。

フローリングのお手入れ方法

日々のお手入れ

普段の掃除は掃除機をかけたり、モップで乾拭きしたりするだけで大丈夫です。掃除機の後に乾いた雑巾で軽く吹けば、ホコリが取れて見た目も綺麗になります。

フローリングの床は水分や薬品には弱いです。スチーム洗浄機などの使用はもってのほかです。
水拭きしすぎるとひび割れや剥がれの原因になります。水分がフローリングの隙間に入り込むと、膨れてしまうこともあります。
ウエットタイプのモップや科学雑巾は使用されている薬剤によってはフローリングを痛めてしまう場合があります。使用前に商品の注意書きをよく確認するようにしてください。

水拭きや洗剤を使用するのは汚れが目立つ時だけで十分です。
水拭きする際は雑巾を硬く絞り、濡らしすぎないように気をつけます。洗剤には薄めた住宅用の中性洗剤を用います。

また、床暖房を使用している場合は水拭きの前にスイッチを切り、床が冷えてから行うようにしましょう。温かいまま掃除をすると痛みが進みやすく、故障の原因にもなりやすいです。

フローリングのメンテナンスで掃除のほかに重要なのがワックスです。ワックスを塗り直す頻度は半年毎が目安です。ワックスは見た目を良くするだけでなく、表面を保護し、フローリングを長持ちさせる役割をはたします。

ワックスの選び方

ワックスには3つのタイプがあります。
・水性ワックス:無塗装、白木用
・油性ワックス:オイルステイン仕上げ用
・水性樹脂ワックス:塗装した床

フローリングの仕上げによって使用できるワックスは違います。フローリングメーカーがワックスを指定していることもあります。

ワックスの塗り方

・適した日
ワックスを塗るのに適しているのは晴れて寒すぎない日です。

水拭きの後やワックスを塗った後にしっかり乾かす必要があるため、雨の日などの湿気の多い日は不向きです。ただし、空気が乾燥しすぎでいるとワックスが乾くのが早すぎて綺麗に塗るのが難しくなります。
また、床が冷たいとワックスの伸びが悪くなりムラの原因になります。気温が5度を切るような季節は避けたほうが良いでしょう。

半年毎にワックスを塗り直すことを考えると、春と秋の晴れた日に作業するのがおすすめです。

・掃除
ワックスをかける前にまずは床を綺麗にします。
掃除機をかけて大きなゴミを取り除いた後、乾拭きしてホコリを取り除きます。このとき、科学雑巾や洗剤は使用してはいけません。薬剤や洗剤が残るとワックスを塗った後にムラになってしまうからです。
その後、水拭きをして油分などの余計な汚れを除去します。

どうしても洗剤を使わないと取れない汚れがあるようならば、洗剤試用後にしっかり水拭きをしましょう。

・乾かす
水拭きが終わったら、一度床をよく乾かします。濡れたままでは綺麗にワックスが塗れません。

・ワックスを塗る
床が完全に乾いたら、ワックスを塗っていきます。

ワックスの塗り方は製品によって違います。直接床に垂らして塗るものもあれば、一度綺麗な雑巾に染み込ませてから塗るものもあります。ワックスの説明書きをしっかり読んでから塗り始めましょう。

ワックスを塗る際は、木目に沿って塗るようにすると綺麗に仕上がります。

・乾かす
ワックスを塗りおわったら再び乾燥させます。季節や湿度にもよりますが、30分ぐらいが目安です。
乾燥中は、上を歩いたり触ったりしないようにしましょう。

フローリングに傷がついたら

多少の傷であれば、自分で簡単に修繕できます。

ホームセンターにいけば、自分でフローリングの傷を直すキットがたくさん売られています。修繕方法は傷の大きさや難易度によって様々で、クレヨンのようなものを塗り込むものもあれば、ロウを傷に垂らして使うものもあります。
傷の大きさやフローリングの色、難易度などを考慮してピッタリなものを選んでみましょう。

無塗装やオイル仕上げのフローリングの場合、浅い傷や凹みであれば蒸気と熱で直ることもあります。硬く絞った雑巾を傷の上におき、その上にスチームアイロンをかけるだけです。

フローリングを綺麗に長持ちさせるには

木材であるフローリングは湿気に敏感です。水分と乾燥に気をつければ、美しく長持ちさせることができます。

先に述べたように、お手入れの際に水拭きしすぎないようにしましょう。水を使った掃除をしたり、飲み物などをこぼしてしまったりした場合は、放置せずにすぐに拭き取りましょう。
キッチンや洗面所、ダイニングなど濡れやすい場所については、カーペットを敷くのも効果的です。
植木鉢やペットの水入れの下には受け皿を敷き、床を濡らすことのないように注意しましょう。

冬場に窓が結露を起こる場合、落ちた雫が床を濡らしてフローリングを痛めてしまう場合もあります。こまめに拭いたり、結露防止グッズを使ったりしましょう。

フローリングは水分にも弱いですが、極度な乾燥にも弱いです。乾燥がひどいようなら、加湿器を使うのがおすすめです。

床暖房やホットカーペットなどの暖房設備にも注意が必要です。床暖房を使用している場合、フローリングは必ず床暖房対応のものを敷きましょう。
また、ホットカーペットは直に敷かず、フローリングとホットカーペットの間に断熱性のあるシートを引いてください。フローリングの劣化を防げるだけでなく、暖房効率も上がって一石二鳥です。

傷を防ぐ工夫

フローリングを綺麗に保つには、傷を防ぐ工夫も必要です。

椅子やテーブル、キャスター付きの棚には必ずカーペットを敷きましょう。椅子の脚にフェルトを貼ったり、専用のゴムキャップをつけたりするのも効果的です。ホームセンターに専用のものが売られています。

ピアノや本棚など重い家具を置く場合は、インシュレーターなどを使用して重みを分散すれば床が凹みにくくなります。

フローリングのリフォーム

フローリングの痛みが激しい場合や、見た目を変えたい場合は張替えも検討しましょう。

フローリングの張替えの目安は15年から20年と言われています。
複合フローリングの場合、表面の傷や歪みが目立つようになったらリフォーム時です。単層フローリングの場合、たわみが気になったり、きしみが気になったりするようなら張替えを考えましょう。

フローリングのリフォームには2つの方法があります。
今のフローリングを剥がして新しく貼り直す方法と、フローリングの上にそのまま新しい板を乗せる方法です。

剥がして貼り直す方法は、仕上がりは綺麗なものの時間もお金もかかります。
古いフローリングの上に新しいものを重ねる方法は短時間で済み、費用も少ないです。器用な人なら自分で貼ることもできます。ただし、重ね張り用のフローリングでもそれなりに厚みがあります。ドアの開閉などには注意が必要です。建具の調整が必要になる場合もあります。

もし家の中の段差を解消したり、床暖房の導入予定があったりするのであれば、フローリングの張替えと同じタイミングで行うのがおすすめです。
工事をまとめて行えば時間もお金も節約できます。

床の段差を解消してバリアフリー化する場合、工事の程度は段差の大きさによります。小さな段差であれば、下地を多く重ねたり、簡単なスロープを作ったりするだけで解消できます。大きな段差になると、床を一部分組み直さなければなりません。

床暖房を導入する場合、下地を貼り直したり補強したりする必要があります。新しく貼るフローリングも床暖房対応のものを選ばなくてはなりません。

フローリングを正しいお手入れで長持ちさせよう

フローリングは身近な床ですが、綺麗に長持ちさせるには適切な方法で手入れしなければなりません。

木でできているため湿度に敏感で、過度な水分や乾燥はフローリングの劣化を早めてしまいます。普段のお手入れは掃除機や乾拭きで行い、汚れが目立つ時には硬く絞った雑巾を使用しましょう。

天然の素材である以上フローリングの伸縮や変色はなかなか避けられないものですが、適切にメンテナンスをすれば綺麗な状態を保つことが可能です。

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